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Dialogue

Amis Moe Dictionary

先傳承的語言,傳向未來

化資料庫

祖先から受け継いだ言葉を、未来へ。
文化のデータベース

蔡中涵(Safulo A. Cikatopay)× 莊日昇(Lafin)

疑問,是沒有盡頭的。

當我得知一個事實時,便會探究他發生的原因,而當我在過程中又產生新的疑問時,我會再一次追尋答案。面對像藤蔓般不斷延伸的疑問,唯一能畫下句點的方法,就是等到自己心服口服的那一刻為止。我的根源所在——台東縣成功鎮三民里的麻荖漏(以下Madawdaw)部落,位於成功鎮的中心地帶。第一次造訪時,這個小鎮的景象給我一種奇妙的違和感。朝海邊走去,可以看到漁港;在鎮上漫步,會注意到許多基督教教堂;往山的方向走,則是多數原住民聚居的部落。我不禁疑惑:這樣的反差究竟是從什麼時候開始形成的,而這中間又經歷了什麼過程呢?關於Madawdaw名稱的由來眾說紛紜,但由於「dawdaw」在阿美語中意指燈具、油燈、火把等,如今人們傾向將它作為象徵「光」的正面意涵來使用。那麼,這道「光」究竟從何處照入,又照亮了什麼?而在光所指向的另一側,又有著什麼風景呢?我希望以小鎮走過的歷史為線索,追尋屬於自己的根源。

語言是大家的共同財產

─ 請談談兩位是如何相識的。

Lafin:我念國立臺東大學碩士班的時候,蔡老師擔任我的口試委員,那是我們第一次見面。

蔡中涵:那時我已經在編纂阿美語字典了。當時電腦編輯還不是很便利,只能一張一張地手動校改 PDF 呢。

─ 之後過了一段時間,《阿美語萌典的構想便誕生了,是嗎?

Lafin:2014 年,因為太陽花學運的關係,我開始參與 g0v 的活動。社會上瀰漫著一股想把事情做得更好的氛圍,工程師與公民投入於將政府資料與字典公開透明的行動。在那樣的脈絡中,我也開始思考,能不能把阿美語字典放到網路上公開。其實,阿美語字典從以前就有,當中以基督教傳教士編纂的紙本字典歷史最為悠久。來到台灣的傳教士與牧師,為了傳道而翻譯、記錄阿美語。如今的字典創建工作,正是奠基於那些基礎之上。
我自己是阿美族人,如果能讓我們的語言好好地留存到未來,我就想試試看。只是,紙本字典能接觸到的人有限。如果能透過網際網路這個當代媒介來分享與傳遞,或許就能幫助到更廣大的使用者。

照片中央露出笑容的方敏英(VirginiaAnnFey,1933–1993)。宣教士,美國出身,畢生致力於阿美語的文字化與聖經翻譯
照片提供:馬太鞍教會陳約翰牧師

在台東成功鎮的Madawdaw部落從事阿美語聖經的翻譯與識字推動工作;期間,她也同時聘請了阿美族年輕的女性非常努力地向她們學習族語和阿美文化,她的好學精神令人感佩

─ 開始就是找蔡老師商量嗎?

Lafin:沒有。老實說,在去拜託老師之前,我找過各種語言研究者與跟字典編纂相關的人,希望他們能協力參與,但沒有一個人願意以志工身分加入團隊。在這樣的情況下,我去請教老師,結果他二話不說就答應了,這著實讓我很吃驚。

蔡中涵:語言不是我的,它是祖先傳承下來的。如果能運用現代科技讓它被更廣泛地分享,我認為協助是理所當然的事。

Lafin:在別人都在顧慮權利與報酬的時候,只有老師爽快地答應了。我真的非常感激。

字典製作的幕後

─ 目前《阿美語萌典》收錄到什麼規模了呢?

蔡中涵:現在已經超過六萬個詞了。跟一開始相比,增加了不少。

─ 就算與其他線上字典相比,數量也相當驚人呢。

Lafin:雖說數位化了,但登錄作業仍是一筆一筆手動完成的。老師當場示範過登錄流程,還有大量詞條尚未加上例句;於是就不停地點擊、打字,再重複同樣的流程。那樣的工作量多到令人頭昏,但老師卻仍然很有耐心地持續做著,讓我打從心底佩服。

蔡中涵:雖然詞條收錄很多,但仍有不少尚未附上例句。所以我每天都在持續登錄例句。像「社會」這種原本不在阿美族社會裡出現過的詞語或概念,要轉譯到字典裡比較困難,因此我們會優先收錄那些在日常生活中比較能自然使用到的單字。

每天都不間斷地登錄超過十個阿美語單詞及其例句。由於在都市中接觸阿美語的機會有限,這段時間也成為親近母語的珍貴時光

─ 例句的做法似乎有其特色。

Lafin:與其說是査字或査義,我們更重視讓使用者能想像這個詞在什麼情境裡使用。希望大家能用感覺去把握阿美語的詞彙。

─ 田野調查也持續進行嗎?

蔡中涵:當然。每次回到部落,總能遇見新的詞或新的說法。把它們聽錄下來,必要時就登錄或修訂。我想會一路更新到我離開這個世界吧(笑)。

─ 對於方言問題,你們怎麼看?

蔡中涵:阿美語原本就是一種語言。日治時期,熱心的日本學者研究阿美語,發現各地之間存在差異,於是便依此被分類為「方言」。但早先,花蓮的阿美族人與台東的阿美族人是可以自然對話的。所以我認為以「方言」來分類的方式本身就有問題。《萌典》的基本立場是把它當作「同一種阿美語」來對待。不過,若某些詞語或用法有著地域差異,我們會加上註記,但不特別強調。

─ 如果要用一句話來說萌典的特色?

Lafin:其核心理念是「開放原始碼」,不管身處世界何處任何人都能存取與使用。另外它具有高可檢索性,也支援反向檢索(中文→阿美語),以及它擁有壓倒性的詞彙量。實際使用者的族群分佈很廣,牧師、學校老師、學生、學者等等都有。

蔡中涵:最近愈來愈常收到像「很好用」或「一直受惠於此」的回饋。我感覺到我們做的事情,正一點一滴地被需要的人接住。

Lafin:萌典絕不是要和其他線上字典競爭。比方說,其他機構的字典沒能涵蓋的部分,可能由萌典補上。反過來,萌典無法涵蓋的部分,也由他們來補位。各自站在不同位置,大家都能共同支撐這個語言。

即便如此,語言仍在流失

─ 在字典逐步完善的同時,使用阿美語的人是否也在增加呢?

Lafin:這點其實相當不容易。因為日常使用的機會不多,要建立學習的理由與動力本來就很難。

─ 也就是說,即使在學校有機會學習,真正能開口說的場合依然很少是嗎?

蔡中涵:沒錯。就算學校開族語課,但是下課走出教室,卻找不到能說阿美語的對象。週遭有許多不同族群的孩子,大家的通用語是中文。也就是說,學會的阿美語根本無用武之地。不使用就會忘記,而且若是家庭與社區也沒有在使用,就很難持續地累積。這真的是一個很大的課題。

─ 近年來在娛樂等領域,阿美語似乎愈來愈常被看見。不過,就語言使用人口的現況與變化而言,是什麼樣的情形呢?

Lafin:關注確實有提高,在音樂與電影中使用到阿美語的機會也變多了。但真的要使用,又是另一回事。我不太認為使用者會大幅增加。以原住民族委員會實施的族語能力測驗統計來看,應試人數與通過人數並沒有顯著的提升。

─ 看來,要維繫語言,「使用的場域」是不可或缺的啊。

蔡中涵:是的。語言唯有在生活中被使用才有意義,而這又與文化緊密相連。正因如此,未來更加重要的將不是字典本身,而是如何讓語言在真實生活裡活起來。

讓文化乘著開放原始碼

─ 從《阿美語萌典》的例句裡,彷彿也能看見文化背景。

Lafin:確實。翻著《萌典》,你會感覺到阿美族社會裡「活生生」的資訊在裡頭——情感表達、與自然的距離等等,那些單靠漢字絕對無法呈現的、獨特的價值觀,都在其中。

蔡中涵:以豐年祭為例,整個儀式都以阿美語進行。沒有語言,儀式就無法成立。語言消失,文化也會消失;文化存在,民族意識與認同才得以存在。缺一不可。

─ 語言保存的最終目標是什麼?

Lafin:哪怕你不會說阿美語,只要透過字典接觸語言,能從中感受文化也很好。某種意義上,語言就是文化的載體。打開字典,就能把它接住。

蔡中涵:即便將來說阿美語的人歸零,但是能讓五百年後的某個人知道「台灣曾有一種語言叫阿美語」,就很有意義。只要留在網路上,語言就不會消失。想想曾統治中國約兩百七十年的滿族,如今他們的文化已經幾乎不存在、語言也流失了,頂多只剩下旗袍(傳統中式女裝)這樣的符號存在。為了避免發生一樣的情況,我們會努力下去。
字典不是只拿來查找字的工具。它映照文化,也讓每一個詞彙都承載著祖先傳承下來的記憶。我想,《阿美語萌典》正是這樣的象徵。把祖先託付的語言,用現代技術好好記錄,並以開放原始碼的方式交到未來的人手中。他們的努力,讓人刮目相看。老實說,在採訪之前,我從未如此看待字典。不只是把詞彙當作符號來查詢,而是順著它們的意思去想像背後的故事與脈絡,這讓我彷彿看見了另一幅風景。

最後我請兩位談談接下來的目標。

蔡先生只說了:「唯有持續。」
Lafin 微笑著補充:「我想持續追求讓所有使用者都能不受拘束地使用,也就是把便利性做到最好。」

儘管只是幾個人的小團隊,他們留下的成果,在未來必定能展現真正的價值。數十年、數百年後,只要仍有人打開那本字典,阿美語就能繼續活下去。

● 蔡中涵(SafuloAlikCikatopay)/ 政治人物・學者
阿美族,東京大學社會學博士。曾任五屆立法委員,環球科技大學原住民在職班創辦人兼教授,現任為財團法人台灣原住民文教基金會董事長。

● 莊日昇(Lafin)/ 語言復振研究者
花蓮縣玉里鎮高寮(Takoliyaw)部落的阿美族,前財團法人原住民族語言研究發展基金會副研究員。曾長期投入臺灣原住民族語言的研究與推廣,在語言保存與教育普及領域具有豐富經驗。不僅專注於學術研究,也參與辭典編纂、教材開發,並與社群合作推動語言復振工作。

Photo & Edit:Toranari Miyada

來查查阿美語萌典吧!

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かつて「辞書」とは、重くて分厚くて、書斎の隅に鎮座しているような存在であった。文字を引き、意味を調べる、それがすべての目的だった時代。しかしインターネットとスマートフォンの登場により、辞書はページをめくるものから、検索して「使う」ツールへと進化した。辞書は単なる言葉の説明書ではない。文化を編み、記憶を記録し、未来へと渡すアーカイブでもある。しかもそれが「誰にでも開かれたもの」として、オープンソースで運用されているとしたらどうだろうか。
いま、台湾で「辞書とは何か?」という定義そのものを、現代的な価値観にアップデートしようとしているチームがいる。台湾アミ族のアミ語辞典「阿美語萌典」は、まさにその代表例である。
6万語以上の語彙、日々更新される例文、そして「祖先から受け継いだものを未来へ」という静かな情熱。この辞書には、時間が、手が、声が、そして祈りが詰まっている。今回は、その中心人物であるチームメンバーの蔡中涵(私の大叔父)とLafin(ラフィン)、ふたりに話を聞いた。

言語はみんなの共通財産

─ おふたりの出会いについて教えてください。

Lafin:私が国立台東大学で修士課程に在籍していた頃、蔡先生が口頭試験の委員を務めていて、そこで初めて会いました。

蔡中涵:あのとき、私はすでにアミ語辞典の編纂に取り組んでいました。当時はまだコンピュータ環境も整っていなかったので、PDFを一枚一枚手作業で修正していたんですよ。

─ それから時を経て、アミ語萌典の構想が生まれたのですね。

Lafin:2014年、ひまわり運動をきっかけにg0vの活動に参加しました。社会を良くしようという雰囲気が広がっていて、エンジニアや市民が行政データや辞書のオープン化に取り組んでいたんです。そのなかで、自分もアミ語の辞書をネット上で公開できないかと考えるようになりました。そもそも、アミ語辞典は昔から存在していたんです。とくにキリスト教系の紙媒体辞典には長い歴史があります。台湾にやってきた宣教師や牧師たちが、伝道のためにアミ語を翻訳し、記録してきた。そうした基礎の上に、今の辞典活動があります。
ぼく自身がアミ族なので、自分たちの言葉がちゃんと未来に残っていくのなら、やってみたいと思ったんです。ただ、紙の辞典は限られた人しかアクセスできない。それをインターネットという現代のメディアで共有できれば、もっと広く役に立てるんじゃないかと。

写真中央で笑顔を見せる方敏英(VirginiaAnnFey,1933–1993)宣教師。米国出身でアミ語の文字化と聖書翻訳に生涯を捧げた
写真協力:馬太鞍教会陳約翰牧師

方敏英宣教師は、台東県成功鎮Madawdaw部落でアミ語聖書の翻訳と識字率の推進に従事。若いアミ族女性たちから熱心に言語と文化を学んだ。数々の出版物を刊行も手がけた

─ 最初から蔡先生に相談されたのですか?

Lafin:いえ、実は先生に掛け合う前に、いろんな言語研究者や辞書に関わる人に協力をお願いしました。でも、ボランティアでチームに参画してくれる人は誰ひとりいませんでした。そんな中で、先生に相談したら、二つ返事で「いいですよ」と。面食らいました。

蔡中涵:言語というのは、私のものではありません。祖先から受け継いだものです。それを現代のテクノロジーを使って広くシェアできるなら、協力するのが当然だと思ったんです。

Lafin:他の人たちが権利や対価の話を気にするなかで、先生だけが快諾してくれた。本当に感謝しています。

辞典づくりの裏側

─ 現在、アミ語萌典にはどれほどの語数が収録されているのでしょうか。

蔡中涵:いまは6万語を超えています。当初からかなり増えましたね。

─ 他のオンライン辞典と比べても、圧倒的に多いですね。

Lafin:デジタル化したとはいえ、登録作業はひとつひとつ手作業なんです。先生がその場で登録作業のデモンストレーションを見せてくれましたが、まだ膨大な単語に例文が付いていない。クリックしてはタイピングして……をひたすら繰り返す。その作業量は気が遠くなるほどで、先生が淡々とやっているのを見て、頭が上がりません。

蔡中涵:たくさんの単語が辞典に登録されていますが、例文が付記されていないものも多いんです。だから、例文を登録する作業を毎日続けています。たとえば「社会」みたいな元々アミ族社会にはなかった言葉や概念を落とし込むのは難しいですが、日常の中で自然に使える単語を優先して載せています。

每天都不間斷地登錄超過十個阿美語單詞及其例句。由於在都市中接觸阿美語的機會有限,這段時間也成為親近母語的珍貴時光

─ 例文の作り方に特徴があるように思います。

Lafin:字や意味を調べるというよりかは、その単語の利用シーンをユーザーにイメージしてもらうことを意識しています。アミ語の語彙を、感覚でとらえてもらいたい。

─ 現地調査も続けているのですか?

蔡中涵:もちろんです。部落に帰るたびに、新しい単語や言い回しに出会います。それを聞き取り、必要に応じて登録・修正していく。死ぬまでずっと更新し続けると思いますよ(笑)。

─ 方言についてはどうお考えですか?

蔡中涵:アミ語は、本来ひとつの言語です。日本統治時代に熱心な日本の学者がアミ語を研究して、地域ごとに差異があることを見つけてしまった。それをもとに「方言」として分類されるようになったのです。でも昔は、花蓮のアミと台東のアミが普通に会話できていました。だから、方言という分類の仕方自体が間違っていると思います。萌典でも、基本的には「ひとつのアミ語」として扱っています。ただし、特定の言葉や用法に地域差がある場合は、注釈をつけていますが、それを強調はしていません。

─ 萌典の特徴を一言で言うと?

Lafin:コンセプトは「オープンソース」であること。世界のどこからでもアクセスし、利用できること。検索性が高く、逆引き(中国語→アミ語)にも対応していること。そして圧倒的な語彙数。主に牧師さん、学校の先生、学生、学者など、多様な層が実際に使ってくれています。

蔡中涵:最近は「使いやすいです」とか「いつもお世話になっています」といったフィードバックをもらうことも増えました。やってきたことが少しずつ届いていると感じます。

Lafin:萌典は決して他のオンライン辞書と競合しているわけではありません。たとえば、他の機関がつくっている辞書ではカバーできない部分、逆に萌典ではカバーできない部分を相互補完しているイメージです。それぞれの立場で、言語を支えることができるのだと思います。

それでも減るアミ語の話者数

─ 辞書がこれだけ整備されてきたなかで、アミ語の話者は増えているのでしょうか?

Lafin:それが、なかなか難しいんです。日常で使う機会が限定的だから、学ぶ理由やモチベーションを持つのが難しいんですよね。

─ たとえば、学校で学ぶ機会があっても、実際に話す場面が少ないということでしょうか?

蔡中涵:そのとおりです。学校で族語の授業をするとします。でも、授業が終わって教室を出ると、アミ語を話す相手がいないんです。まわりにはいろんな族群の子どもたちがいて、共通語としては中国語を使う。つまり、せっかく学んだアミ語を使う場面がないのです。使わなければ忘れてしまいますし、家庭や地域でも使われていないと、継続的には身につかない。これは本当に大きな課題です。

─ 近年は、エンタメなどでアミ語が注目される場面も増えているように思いますが、話者人口の現状や変化についてはどうなっているのでしょうか?

Lafin:確かに、関心は高まっていると思います。音楽や映画のなかでアミ語に触れる機会も増えました。でも、実際に使おうとなるとまた別の話です。ぼくは、大幅に話者が増えるとは考えづらいと思っています。たとえば、原住民族委員会が実施している族語能力テストの統計を見ても、受験者数や合格者数が目に見えて増えているわけではありません。

─ やはり、言語を維持するには「使う場」が不可欠なのですね。

蔡中涵:そうです。言語は、生活の中で使われてこそ、意味がある。そしてそれが文化と直結しています。だからこそ、辞書だけではなく、実際の暮らしの中にどう言語を生かすかが、今後ますます問われてくるのだと思います。

オープンソースに文化をのせて

─ アミ語萌典の例文からは、文化的な背景まで見えてきます。

Lafin:そうなんです。萌典を見ていると、アミ族の社会で使われる「生」の情報が詰まっていると実感します。感情表現や自然との距離感など、漢字では決して表現できない、ユニークな価値観がそこにはあるんです。

蔡中涵:たとえば豊年祭。すべてアミ語で進行されます。言語がなければ儀式も成立しません。言語が消えれば文化も消える。文化が残れば民族意識やアイデンティティも残る。どれひとつ欠けてはいけない。

─ 言語保存の最終的なゴールとは何でしょうか?

Lafin:たとえアミ語を話せなくても、辞書を通して言語に触れ、そこから文化を感じ取ってくれたらいい。言語はある種、文化のパッケージなんです。辞書を開けば、それを受け取ることができる。

蔡中涵:たとえ将来、話者がゼロになっても、「台湾にアミ語という言語があった」と500年後の誰かに知ってもらえることに意味があります。ネットに残しておけば、言語(が存在した事実)は消えない。たとえば、かつて中国を約270年間支配した満州族。いま彼らの文化はほとんど残っていない。言語も失われ、せいぜい残ったものといえば旗袍(チャイナドレス)くらいです。同じ道をたどらないように、私たちは頑張っています。

辞書は、言葉を調べるだけの道具じゃない。文化を映し、言葉一つひとつに、祖先たちから受け継がれてきた記憶が宿っている。阿美語萌典は、まさにその象徴だと思う。祖先から託された言葉を、現代の技術で記録し、オープンソースとして未来へ手渡していく。彼らの取り組みは、目をも見張るものがある。正直、インタビュー前まで辞書をそんなふうに考えたことははなかった。言葉をただ記号的に探すだけでなく、その言葉にまつわる物語や背景に思いを馳せることで、違う風景が見えてくる気がする。

さいごにふたりに今後の目標を聞いてみた。

蔡教授は「継続あるのみ」とだけ口にする。「すべてのユーザーが不自由なく使えるよう、利便性を追求していきたい」と笑顔で続けるLafin。
たった数人の小さなチームだけれど、彼らの残したものは未来できっと真価を発揮するに違いない。何十年先、何百年先であっても、その辞書を開く誰かがいるかぎり、アミ語は生き続ける。

● 蔡中涵(SafuloAlikCikatopay)/政治家・学者
アミ族出身。東京大学社会学博士課程修了。立法委員を5期務めたほか、環球科技大学の原住民社会人クラスの創設者であり教授。現在は財団法人台湾原住民文化教育基金会の理事長を務めている。

● 莊日昇(Lafin)/言語復興研究者
花蓮県玉里鎮高寮(Takoliyaw)部落のアミ族。前職は財團法人原住民族語言研究發展基金會の研究員。台湾の先住民族言語研究と振興に携わり、言語保存・教育普及の分野で豊富な経験を有する。学術的な研究のみならず、辞典編纂や教材開発、コミュニティと連携した言語復興活動にも従事している。

Photo & Edit:Toranari Miyada

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