(日本においては)台湾原住民に詳しいと周りに思われている節があります。いろいろな質問の中で、「台湾って民族衣装とかあるんですか?」と質問されることがあります。
結論、あります。
やはり中華系色が強い台湾ですから、皆さんがすぐに思い付くのは「旗袍(チーパオ、いわゆるチャイナドレス)」ではないでしょうか。

日本統治時代の台湾ウーロン茶の広告。チャイナドレスを着た女性が描かれておえり、台湾産であることを消費者に想起させようとする意図がうかがえる
國家文化記憶庫 より
台湾には多様なエスニックグループが暮らしています。現在の中国福建省にルーツを持つ閩南人、戦後に中国大陸から台湾へ渡ってきた人々とその子孫、客家、そして台湾に古くから暮らしてきた台湾原住民族です。
台湾原住民族には、それぞれ独自の文化や歴史を反映した民族衣装(族服)が受け継がれています。現在、台湾政府が認定している原住民族は16部族あり、衣装のデザインや装飾、色使いは部族ごとに大きく異なります。
各部族には、祖先から語り継がれてきた神話や伝説があり、そこから生まれた文様や動物、自然物などのトーテム(象徴)が存在します。それらは単なる装飾ではなく、部族のアイデンティティや誇りを表す大切な文化的シンボルでもあります。
これから16部族それぞれの伝統衣装をご紹介します。今回は民族学的な解説を中心にするのではなく、ファッション誌をめくるような感覚で、それぞれの衣装が持つ美しさや個性を楽しんでいただければ幸いです。
なお、台湾には政府公認の16部族以外にも、平埔族(へいほぞく)と総称される人々がいます。彼らにも独自の文化や衣装が存在しますが、今回はご紹介することができませんが、その存在にもぜひ目を向けていただければと思います。
それでは本編スタート!
阿美族(アミ)
最初に紹介するのは阿美族(以下、アミ族)の衣装です。
赤色を基調とし、複数色を使ったタッセル(飾りの紐)を合わせたデザインです。
極めてシンプルめといった印象です。
レディース
結婚時は装飾多めできらびやか
泰雅族(タイヤル)
続いて泰雅族(以下、タイヤル族)です。
ボーダー柄が特徴的です。
メンズ
フォトウェディング
排灣族(パイワン)
排灣族(以下、パイワン族)の衣装は、装飾がふんだんに施されとても華麗といわれています。
赤ベース
黒ベース
布農族(ブヌン)
衣装の所々に施されたひし形のマークが特徴的です。
原住民族の中で唯一、半ズボンを取り入れています。
レディースは黒色がベース
メンズは半ズボン 狩猟しやすいように設計されている
卑南族(プユマ)
卑南族(以下、プユマ族)は、かぶり物に花が使われているのが特徴です。
上着は、チャイナドレス風です。
フラワーリングが特徴的 インスタ映え間違いなし!
魯凱族(ルカイ)
パイワン族同様に魯凱族(以下、ルカイ族)の衣装も、豪華絢爛です。
特徴的な点として、ヘビ柄のサッシュ(肩掛け)をかけており、冠には太陽を模したイノシシの牙で作られたアクセサリーを施しています。
太陽の冠とヘビ柄のサッシュ
鄒族(ツォウ)
鄒族(以下、ツォウ族)といえば、下の写真がトレンドマークです。
見ての通り、男性はたくましさとかっこよさがにじみ出ています。
女性はかぶり物に色とりどりのボンボンが、施されているのが特徴です。

ボンボン含めてかわいいです
賽夏族(サイシャット)
賽夏族(以下、サイシャット族)の特徴は、黒・赤・白を使ったベストです。
赤色ベストの下は自由 着こなしの腕が試されます
達悟族(タオ)
達悟族(以下、タオ族)は、原住民族の中で最もインパクトがあるかもしれません。
それもそのはず。
タオ族は、台湾本島から離れた蘭嶼(ランユー)島で独自の発展を遂げたからです。
※タオ族は雅美族(ヤミ族)とも呼ばれます。
男性はふんどし&円錐形の兜で悪霊に立ち向かう
女性は笠をかぶり、貝のくびかざりを身に着けている
離島ならではのファッションスタイル
邵族(サオ)
邵族(以下、サオ族)の衣装は、青色がメインに使われています。
プユマ族と同じように女性は花のかぶり物をすることもあるようです。
女性
男性
ウェディングフォト
噶瑪蘭族(クバラン)
噶瑪蘭族(以下、クバラン族)の特徴は、なんといっても天にも届きそうな"トサカ"が象徴的です。
女性の衣装は白黒の配色が多い
太魯閣族(タロコ)
タイヤル族と似ているなと思った方は、観察眼が優れています。
太魯閣族(以下、タロコ族)はタイヤル族の親戚にあたるので、基本的にファッションスタイル・配色は同じです。
女性の衣装はドット柄なので、そこで区別できるでしょう。
撒奇萊雅族(サキザヤ)
撒奇萊雅族(以下、サキザヤ族)のシンボルカラーは"赤"と"黄"です。
個人的には一番好きな色の組み合わせです。
女性の頭飾りについている真珠は、祖先の涙を表しているのだとか。
美女に真珠
色合い いいですね~
賽德克族(セデック)
賽德克族(以下、セデック族)は、赤いボーダー柄のマントが特徴的です。
セデック族もタイヤル族の親戚にあたりますので、基本は同じです。(気づいた方はさすがです)
昔は顔にタトゥーを入れて一人前と認められていた
セデックキッズ
拉阿魯哇族(サアロラ)
拉阿魯哇族(以下、サアロラ族)は大きく4つの集落に分かれており、服の色でどこの集落に所属しているのかを区別できるそうです。
ストライプの色でどこの集落出身かわかる
星空ととも相性がいい
卡那卡那富族(カナカナブ)
大トリは、卡那卡那富族(以下、カナカナブ族)です。
カナカナブ族もツォウ族と同じように、ボンボンのついたかぶり物が特徴的です。
ツォウ族(左)とカナカナブ族(右)
カップルショット
楽しんでご覧いただけたでしょうか?
部族ごとに特色が出ており、なぜか眺めるだけでワクワクさせられるような
そんな気持ちになりませんか?
伝統を引き継ぐ一方で、現代に受け入れられやすいようモダンテイストに職人さんがアレンジを加え、衣装は進化し続けています。
「2022 台北ファッションウィーク」では、現代ファッション×台湾原住民族衣装のコラボレーションが実現しました!
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https://ngiha-mag.com/wp_post_UiwNfcrK-1/taipei-fashion-week-2022
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